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GUN講座【サブマシンガン編】 [ホビー日記]

久しぶりにGUN講座しちゃいましょう。

今回は【サブマシンガン編】です。

“サブマシンガン”っていうのは日本語にすると『短機関銃』となります。
基本的にはピストル用の弾丸を使用してフルオート射撃ができるものを言います。
省略して“SMG”と記載されることもあります。


この“サブマシンガン”の分類の中で僕が最も好きな銃が、イスラエルのIMI(Israel Military Industries)の造った名銃『UZI SMG(ウージー・サブマシンガン)』です。
UZI-1.jpg

映画『ルパン三世 カリオストロの城』で不二子ちゃんが使ってたヤツですね。
不二子ちゃんの持ってたのは固定式の木製ストックタイプでしたが、この東京マルイの電動ガンは一般的な折りたたみ式メタルストックタイプです。
西ドイツ軍も正式採用していたほど頑丈で信頼性が高いSMGです。
さすが砂漠の国で生まれた兵器なだけあって、砂まみれになったって作動するくらいのタフさがあるそうです。
ただし、スチールプレスのボディは小柄なSMGのくせに3.5kgもあって、『文鎮』と悪口を言われていました。

弾丸は9mm×19の所謂9mmパラベラム弾という多くのオートピストルで使用される物と同じ物を使用します。

セーフティ&セレクターはグリップの左側にあるので、左利きの人には扱いづらいでしょう。
UZI-2.jpg

“A”がフルート射撃、“R”がセミオート射撃、“S”がセーフティです。(ドイツ軍向けはフル→D、セミ→Eの表記)
また、グリップ後方には“グリップセーフティ”というものも付いていて、ちゃんとグリップを握らないとトリガーを引くことができない構造になっています。
この辺は【オートマチックピストル編】で紹介した“コルト・ガバメント”も同じようなグリップセーフティを備えていますね。

マガジンは25発用と32発用があり、電動ガンでは標準装備で25発タイプの40連マガジン、オプションで32発タイプの220連マガジンとなっています。
UZI-3.jpg

写真ではわかりにくいのですが、40連マガジンはプラ製で220連はスチール製でできています。

グリップ部はピンを一本抜くだけで簡単に外せます。
UZI-4.jpg

上のカバーも簡単に外せて、左側にスティックタイプのバッテリーが入ります。
本体中央付近右側にはHOPUP調整レバーがありますが…、ちょっと見えませんね。
この東京マルイのUZIはメカBOXも特徴的で、後方にメカ部、前方にピストンを配し、ピストンの中をバレル(銃身)が貫通するという電動ガンで唯一の構造をしています。
発射時、ピストンが後方に動く(他のエアガンはピストンが前進する)ことで実銃の反動っぽい感覚が得られるというのが発売当初の売りでした。
しかしながら、メカBOXをエンジニアプラスチックという特殊な素材を使用して形成していることで、他の電動ガンのダイキャスト製メカBOXに比べて耐久性が低く、大容量のバッテリーを搭載できないという欠点を持っています。

10年位前、ブラジルさん達とサバゲをやってた頃には、装弾数の少なさとバッテリー容量の低さと言う弱点を抱えながらも、予備バッテリーの携行とコンパクトな機動力の高さを生かして縦横無尽にフィールドを駆け回っていました[ぴかぴか(新しい)]


ちなみに、UZIにはminiUZIやUZIピストルというさらに小型のモデルも存在しています。


 
小型のサブマシンガンで有名なのはイングラムではないでしょうか?
MAC10-1.jpg

映画の中で、シークレットサービスとかギャングとかがスーツの中から取り出して撃ちまくるという映像を、昔はよく見かけたと思います。
イングラムにも、写真のM10A1(通称MAC10(マックテン))とM11(通称MAC11(マックイレブン))があり、M11の方がよりコンパクトなので、シークレットサービスが使用してるのはそっちでしょうね。
UZIと同じレイアウトでマガジンがグリップ内を貫通してるので、全長を短く抑えることができています。

口径はM10が9mmパラベラムと45ACPの二種類があり、M11の方は9mm×17という弱装弾を使用していました。
これは小型化されたことでフルオートの制御ができなくなった為の苦肉の策と言えるかもしれません。

UZIとは方式が違いますが、やはり折りたたみ式のストックを装備しています。
MAC10-2.jpg

このSMGにおけるストックの役割と言うのは、ライフルの場合の“狙撃の為のホールド”が目的ではなく、フルオート射撃を安定させる為の物なので、肩に当てるよりも腰に当てて、所謂『腰溜め』という射撃スタイルが主な使用目的かな?

イングラムの特徴としては大型のサイレンサー(サプレッサー)の装着というのもありますね。
MAC10-3.jpg

さすがにこんな大きいのを付けちゃうとスーツの中には納まらないので、SWATとか隠密性を要求される部隊が主に使用してたと思います。
イングラムと言えばこのスタイルと思う人も多いんじゃないですかね[揺れるハート]

このイングラムは、かれこれ20年位前に買った物で、マルゼンのフルオートガスガンです。
MAC10-4.jpg

銃のお尻にチューブを介してガスボンベを接続するようになってます。
ガス缶が二つ繋がってますが、左の缶は空のボンベで、この中で右の缶から出たガスを気化させる役割を担っています。
気化させないと圧力出ませんからね。
んで、この当時のガスガンって言うのは、トリガーを引くとガスがドバーと噴出して、その負圧を利用してマガジン内のBB弾を吸い出して発射すると言う非常に燃費の悪い構造でした。
もちろんHOPUPなんていう技術が登場する以前の代物です。



僕の最も好きなハンドガンCz75を生み出したチェコスロバキアで誕生したのが、この小型SMGスコーピオンVz61です。
Vz61-1.jpg

『マトリックス』でも、エレベーター前の大銃撃戦の際にキアヌ演じるネオが両手に持って撃ちまくっていましたね。
サブマシンガンと言うよりはピストル(拳銃)に近いサイズです。
モーゼルM712やベレッタM93Rなどのマシンピストルが“拳銃”として扱われるのなら、この銃も拳銃に入れてしまっても良いのではないかとも思いますが、一応折りたたみ式のストックを装備していると言う点ではサブマシンガンに分類するのが正しいと言えるのかな?

口径は7.65mm×17(32ACP)という、やや威力の弱いピストル弾を使いますが、これはフルオート時のコントロール性を上げるための措置でしょう。
でも、バリエーションで9mm×17(38ACP)、9mm×18(マカロフ弾)、9mm×19(パラベラム弾)が存在するようです。

僕の持っているのはマルゼンのブローバックガスガンです。
Vz61-2.jpg

ボルトを後退させると上部の排莢口から中が覗けます。
また、前方のピンをずらしてやると、パックリと本体を開けることができるので、メンテナンスもしやすくなっています。
スコーピオンは木製グリップの方が好きなので、サードパーティから販売されているグリップに換えたいのだけど、6,000円もするのでずっと保留中です。

東京マルイからは小型電動ガンシリーズとして出ているので、それも買ってマトリックスよろしく二丁拳銃ってのもやりたいとも思うのですが…。
マルイの方にはオプションでドラムマガジンもあるしね[キスマーク]




すでに何度も登場していますが、P90も分類上はサブマシンガンに入るらしいです。
P90-1.jpg

一般のピストル弾を使ってないので、SMGではなくアサルトライフルの類だと思っていましたが、さすがに主力火器とするには少々パワーが低すぎるのは確かですね。
P90は、東西冷戦時代にNATOのP.D.W.(パーソナル・ディフェンス・ウェポン=個人防御兵器)構想で誕生しましたが、冷戦構造崩壊後は対テロ特殊部隊用の銃器へと移行されました。
5.7mm×28という専用の特殊弾は小口径故に破壊力的には脆弱であるものの、貫通力の高さによって防弾チョッキを無意味にするという恐ろしい兵器なので、インドアの近距離戦が主体となる対テロ作戦にはまさしく最強(最凶)の武器と言えるでしょう。

P90にはオープンサイトではなくドットサイト(ダットサイト)が標準装備されています。
P90-2.jpg

ドットサイトとは、画面中央に光の点を表示して狙いを付けるもので、スコープと違ってレンズ(と言って良いのか?)の倍率は1倍です。
この東京マルイのP90は単四電池2本をサイトの下に入れて発光させます。
前方やや上から覗き込むと(上の写真の右上のように)下の方から赤い光が見えてますが、それが内部に斜めに配置されたガラス板に反射して、後ろから覗いた時に画面中央に映るという仕組みです。
明るさを二段階に調節できるので、昼間と夜間で切り換えることができます。

銃口部は逆ネジになっていて簡単に取り外すことができ、サイレンサーやフルオートトレーサーなどを取り付けることが可能ですが、実銃も同じ仕組みになってるかは知りません。
P90-3.jpg

ちなみに、フルオートトレーサーと言うのは、内部に発光装置が内蔵されていて、発光(蓄光)BB弾を使用することで、光る弾を発射することができる装置。
夜間戦で使用すると、まるでビームライフルを撃ってるようでカッコイイ!
ただし、自分の位置を教えてるようなもんなので、微妙…

オプション装着用にマウントレールも標準装備されています。
P90-4.jpg

僕はハンドガン用のマウントレール付きレーザーサイトを取り付け、そのレーザーサイトにマグライトを取り付けると言う二段重ねマウントにしました。
おかげで、横に思いっきりはみ出していますが…。

セレクターはトリガーの下にあり、回転させて切り換えます。
P90-5.jpg

上から見てセーフティON状態から時計回りに1ノッチ回すとセミオート、もう1ノッチ回すとフルオートとなりますが、フルオートにしてトリガーを半分だけ引くとセミオート射撃もできるので、セレクターは常にフルオートにしておいて良いですね。

固定ストックの後ろのパッドを外すとバッテリーが出てきます。
購入当初は600mAhのニッカドバッテリーしかなかったので、UZIと同じく容量不足が問題点でしたが、近年は1300mAhのニッケル水素バッテリーが登場したおかげでバッテリー切れの心配が無くなりました。

マガジンを外すと現れるボタン①を押すとボディが二分割され、②のダイヤルでHOPUPの調整ができます。



サブマシンガンでは一時期スクリーンを独占していたH&K(ヘッケラー&コック)社のMP5シリーズがあります。
MP5.jpg

MP5A4/A5は『ダイハード』他アクション映画で出まくってたので皆さんご存知でしょう。
MP5Kの“K”はドイツ語で「短い」をあらわすKurz(クルツ)の“K”です。
ここにもPDWが出てきますが、P90よりも古いPDW構想の先駆け的銃がMP5K A4 PDWなんですね。
日本のSATもMP5-J(A5とストックの形状が違うなどの仕様変更がされている)と言うモデルを使用してる…んだよね?
この銃はUZIと同じく9パラ=9mm×19のパラベラム弾を使用します。



PDW構想で生まれたH&Kの新作(と言っても、登場はもう10年位前になるのか?)がMP7です。
MP7A1.jpg

フォアグリップを畳むとUZIに良く似たフォルムになりますがUZIよりもさらに小型で拡張性が高く、P90のライバルとしてこれまた4.6mm×30という専用弾を使用するマニアックなSMGで、現在のドイツ陸軍(他数ヶ国の軍や警察)に配備されています。
この弾も防弾チョッキを無効化する最凶兵器ですね。



古いところだとこんなのもあります。
SMG.jpg

大戦兵器としてはナチスのシュマイザーMP40や米軍のトンプソンがメジャーですよね。
トンプソンのドラムマガジンタイプ(M1928)はギャング映画でおなじみなので、わりと新しい物なのかと思っていましたが、実は大戦時に大量に生産されたストレートマガジンのM1A1より古いものなんだそうだ。

グリースガンの正式名称はM3サブマシンガンで、形状がグリス注入器に似ていたのでグリースガンと呼ばれていたとのこと。
驚くべきは設計・製造をゼネラルモーターズが行っていたこと。
このことから“デトロイトガン”という異名もあるそうです。
戦時中は車よりも兵器生産が重視されてたことが伺えますね~。

ワルサーMPL/MPKは、H&KのMP5シリーズに対抗するモデルで、この写真の中では唯一戦後だいぶ経ってからのものです。
“K”は先述したとおり「短い」と言う意味で、“L”の方は「長い」をあらわすドイツ語Lang(ラング)の“L”です。

では“MP”は何をあらわしているのか?
MP40やMP5など、ドイツのサブマシンガンには“MP”がついてますが、これは『マシンピストル』をあらわしています。
ってことは、拳銃の延長と捉えているのか?
それにしてはMP40はでかすぎると思うのだが…[ダッシュ(走り出すさま)]



まぁ、他にもサブマシンガンはたくさんありますが…

忘れてならないのがヤティマチックだ!!
ヤティマチック.jpg

シルベスター・スタローンの『コブラ』で話題になったフィンランド製の超マニアックSMG!!
銃身が銃本体に対して斜め上方に向かって生えてる為に、反動が手(グリップ)の中心に向かってかかるようにできていているので、反動で銃口が跳ね上がるのを極限にまで抑えることができた野心的設計の銃でしたが、その後同じ設計思想の銃が出てこなかったことを見ると、その効果はイマイチだったということなのかな?

実銃の集弾率は、せっかく跳ね上がりを抑えたにもかかわらず相当に悪く、ただのばら撒き銃だったらしい。
まぁ、サブマシンガンに命中率を求めるのは意味が無いけどね。

折りたたみの出来るフォアグリップは、コッキングハンドルも兼ねていたことは、映画を見た人なら周知の事実ですね。

ウェスタンアームズ社が電動モーターでガスバルブを開閉させることでガス消費量を極限に抑えることができた画期的な電動フルオートガスガンとしてモデルアップをしましたが、その長大なマガジンの中に単三電池を8本入れることを要求され、しかもその電池が1日持たないと言う燃費の悪さだったことで、トイガンとしてもその後同じ設計思想のものが出てこなかったと言う超マニアックガンなのである。
時期としては最初の方に紹介したマルゼンのイングラムと同じくらいの時期の物なので、当時のフルオートガスガンと比較するとガス消費量に関しては圧倒的に低燃費ではあったのですが…。

今の技術ならガスブローバックでも電動ガンでも簡単にこう高率な物がモデルアップできそうなので、オプションの巨大なレーザーサイトと合わせて是非とも再製品化をキボンヌ[ハートたち(複数ハート)]




というわけで、【サブマシンガン編】は、これにて終了。

またいつか【ライフル編】をやりたいと思いますので、お楽しみに。
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noriho-

IMIのタポールAR21が、バリエーションが豊富でちょっと気になる存在。
IMIって時々変な物作っていますね、コーナーショットに猫のぬいぐるみ装着してみたり
合体ロボみたいなMEGA GUNとか。
by noriho- (2012-03-16 00:29) 

BPノスタルジックカーショー

おはようございます。

一丁欲しいですね!!
by BPノスタルジックカーショー (2012-03-16 06:18) 

tonoji

えっお店?っていうぐらい種類豊富なコレクションですね
知識も・・・詳しすぎです(笑)
多趣味なよっすぃ〜と さん・・・一体何者?と思った私ですww
by tonoji (2012-03-16 12:32) 

おとー党

”本物” 撃ちたくなりません? (^^;

by おとー党 (2012-03-16 15:26) 

yosi

かなり好きなようですね。
長編だし内容も濃いし。
モデルガンは持ってないですが好きですよ。^^
by yosi (2012-03-16 16:46) 

半世紀少年

いつこんな勉強してるん?
本当に好きなんだね~。
by 半世紀少年 (2012-03-16 22:53) 

よっすぃ〜と

常に戦争と隣り合わせで、中近東とヨーロッパ文化が入り乱れてる国だから、兵器開発も欧米を凌ぐ力を持ってる感じがしますね。
 >noriho-さん

ストレス発散にも役立ちますよ(^^
 >BPノスタルジックカーショーさん

GUNコレクションは30年来の趣味なので品数豊富です(^^;
原点は親父と見てた西部劇でしょうね~。
 >tonojiさん

ワイハーとか行って、一度くらいは撃ってみたいですね。
中国射撃ツアーってのも興味深いです(>_<)
 >おとー党さん

男の子は概ね好きですよね。
子どもの頃銀玉鉄砲持ってなかった子っていなかったんじゃないかと思いますし(^^
 >yosiさん

好きなことは自然に入ってくるんですよね(^^
ただ、最新の情報にはちと疎いです。
 >半世紀少年さん
by よっすぃ〜と (2012-03-17 14:08) 

歳三君

大昔に実銃のイングラムM10の動画みて
映画の連写シーンなどが実際に比べたらバカみたいに
遅いのだと知って、ちょっとショックだった記憶があります(^^;
by 歳三君 (2012-03-17 23:45) 

よっすぃ〜と

海外の映画だと実銃を使ったりしますが、それでも火薬の量とかが当然違ったりして発射サイクルも変わってくるでしょうね。
ましてや日本だと、電気で着火させているので、実銃とはかけ離れた動きをするものも多いと思います(^^;
 >歳三君さん
by よっすぃ〜と (2012-03-19 20:45) 

小島 英一

突然失礼いたします。
実銃のトンプソンサブマシンガン1921のドラムマガジンは、装着時は絶えず、オープンボルトでしょうか?
50連 100連のドラムマガジンがありますが、装着する時は、ボルトを後退させて装着するようですが、
戦闘時でない時も、ドラムマガジン装着時は、絶えずオープンボルトなのでしょうか?
それとも、ドラムマガジンのバネ巻で調整し、てっぺんの45AUTOを少し引込めて、クローズするのでしょうか?
by 小島 英一 (2015-08-19 18:58) 

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